燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

レベルアップするには

 やっぱさ、なんだかんだ言ってライトノベルには一巻完結よりもシリーズものの方が多いから、いわゆる新人賞向きな構成を学ぶのって難しいと思うだよね。受賞作を頼りに勉強したりする訳ではあるけど。

 で、最初の内はただ読んでただ書いているだけでもそれなりにレベルアップは出来るんだけど、一定以上のレベルになるには勉強法を変えていく必要がそろそろあるんじゃないかなぁと思ったり。

 最低限のやり方を理解したのなら、あとは作品自体のレベルアップが必要な訳で。

 それにはやっぱり参考になりそうなものを細かく読み解いていくのが勉強になるんだろうなと。

 まずは起承転結に分解する。

 全体的なページの割合まで把握すると尚良し。

 傾向で言えば、ギャグテイストが強いというかラブコメ系統の作品では起承の割合が多く、転結が少ない。逆にシリアスな成分の強い作品だったりバトル物であれば、起承が少なくて転結に描写を多く割いている、というのが分かったり。

 ラブコメであれバトル物であれ、

 起:主人公とヒロインが出合う。

 承:主人公とヒロインを取り巻く日常の描写。

 転:主人公とヒロインの関係に亀裂が入ったり、ヒロインがピンチになったりする。

 結:主人公が解決して終わり。

 というのがまぁ王道なパターン。

 まぁそんなものは普通に読んでいれば話の構造は分かるので、もうちょい突っ込んで、どうやってキャラの魅力を表現しているのかとか、登場人物を出すタイミングだとか、主人公とヒロインの掘り下げにはどのような手法を使っているのかとか、設定を読者に伝えるタイミングや方法だとか、伏線の張り方だとか、そういうものを細かく分解していけば、物語の作り方をより深く理解できるとは思うんですけどね。

 一種のテンプレートとでもいうか。

 起承転結も言いようによってはテンプレートだと思うんですけどね。テンプレートっていうとあまり良くないイメージがあるけど、実際大事なことだよねっていう。

 起承転結の起で主人公はヒロインと出会う訳だけど、結で出合うんじゃおかしいでしょっていうか。起でボーイミーツガールするのは普通であって、それをいちいちありきたりとは言わんでしょっていうか。起で出合うのは一種のテンプレートであり、それを細分化していってテンプレートに当てはめていくだけで物語が作れるっていうのがある意味理想なのかな、と思ったり。

 設定の説明やキャラの魅力の掘り下げを起承転結のどこに持ってくるのかとか、伏線の張り方なんかをもっと勉強する必要があるなぁと思うというか。

 物語のメリハリの付け方っていうのも知っていかないとね。

 メリハリっていうのは、起承転結のバランスがいい、というか。そんな感じ。

 面白かったのに何か唐突に終わっちゃった、っていうのは結の尺が足りない、バランスが悪いってことになるんだろうし、世界観やキャラがよく分からないまま物語が佳境に入ってしまったので物語に入り込めない、というのなら起が足りなかったということだし。

 まぁそれって書いてる間はなかなか気づきにくいと思う。時間をおいて何度も見直して、ようやくバランスの加減が分かってくるというか。プロは最初からわかってるんだろうけど。

 そのバランスを把握するためにも、プロの作品の分析っていうのは大切なんだろうな。面倒くさいといえばそうなんだろうけど。

 でも実際、参考にできる作品ってあまりないという現実がある。

 ライトノベルってやはりまだ若い文化だし、素人の目から見ていても拙さを感じる作品の方が圧倒的に多いし。

 だからまぁなんだろ。逆に言えば物語として少々拙くても設定というかキャラというか何か突出したものがあれば受賞はできるということでもあるのかな。

 例えば変態王子と笑わない猫って作品があるけど、(まぁ続編を書くために無理矢理中身が変わったという可能性もあるが)正直最初の部分はある程度面白いと思ったけれどぶっちゃけラストのシーンは……なんというかご都合とは違うけど、とにかく肩すかしな展開だった。萎えたといってもいい。しかしキャラは立っていて設定もまぁ見たことないものだったし、それが評価されたのかなぁという印象だったから、小説として拙くてもある程度許される部分があるというのがライトノベルというものなんだな、と。

 しかしそれでもストーリーというのも大事な要素だと思うし、良いストーリーを作れるということはキャラの魅力もより適切に表現できるということに繋がると思うので、勉強していくことが重要だなぁと思う訳で。

 有川浩なんかは登場人物たちにこれこれこういう難題を与えてみて、それをキャラたちがどう解決していくのかを見てる云々みたいなことを言っていて、それってプロットっていうのかと一瞬自分は思った訳だけど、たぶん次元が違いすぎて端折られている部分が自分が理解できていないんだろなぁと思う。

 

 正直自分が面白いと思うものは昔から存在するベタなものばかりなんだよねぇ……。

 自分は設定なんてどーでもいーじゃん。キャラが楽しく喋ってカッコいいバトルしてりゃそれでいいじゃんって思う訳なんですが、どうやらライトノベルというのはオリジナリティとやらが最も重視される様子。つらい。

 だから自分のようなありきたりな話を自分なりに面白く書きたいっつーのはさっさと勝負を仕掛けないと、っていうか後になればなるほど不利になるんですな。いやもう既に不利というか無理だけど。

 ジャンルでいえば勇者と魔王がどーたらこーたらっていうのが好きなんだけど、今そんなの書いても二番煎じとかありきたりだとかオリジナリティがないとかって言葉で一刀両断されちゃうでしょ。つらい。

 魔法を持ちだすにしても、何か独自の設定とかが必要な訳でしょ。めんどくせー。

 構成的には一般向けって感じなのかもしれんけど、内容的にはやっぱり中高生向きだし、ライトノベルって感じなんだよなぁ。

 「笑える」という意味での「面白さ」を一番重要視してくれるようなところってどこかなぁ……。普通に高校生たちが馬鹿なことやる面白い話が評価されたい。

 

 まぁあれかな。

 ちょっと上手く言えないけど、物語を作る上での(自分なりの)テンプレートを作ってみるというのも悪くないんじゃないかなぁと考えてる。

 で、そのテンプレートを作るためにもまずはプロの作品を分析するという観点で見ていく必要を感じているっつーかそんな感じ。

 つーかさ、起承転結を普通にそのままなぞるだけなら物語なんてすぐ終わっちゃうんだよ。だから無駄を取り入れていくわけだけど、その「無駄じゃない無駄」っつーの? それを理解しないと面白い話は書けないのかなーと思ったり。

 創作って難しいよね。ただ自分が書きたいように書けばそれが一番いいのかもしれんけど、それが評価されるのはほんの少しの天才だけなんだろうなぁ。

 で、まぁ、はい。勉強頑張ります。