燃え燃えキュン

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ストーリーについて

 ストーリーとは、意外と大雑把なものである。

 ざっくりと言えば、誰が何をした結果こうなるお話です、というだけだ。

 その他の点はストーリーというより構成の話になってくる。

 つまり、正確には面白いストーリーの作り方というものは存在しなくて、面白いストーリーにはこのような要素を含んでいる、というのが正しいと自分は考えている。

 とりあえず面白いストーリーを作るために必要な要素を挙げてみるが、作品としての面白さにはキャラや設定が大きく関わってくるため、ストーリー単体を見ただけで面白いとするのは難しい。

 以上を踏まえて、ストーリーを面白くする要素は、

 ・起承転結がある

 ・伏線(謎)がある

 ・縦の軸と横の軸が交互にやってくる

 ・障害と解決が交互にやってくる

 ・どんでん返しがある

 ・解決しなければならない大きな問題がある

 ・その大きな問題の解決のために立ちふさがる敵がいる

 ・テーマ、メッセージ性がある ←追記

 などが挙げられる。

 『面白いストーリーの要素』はこんな感じであるが、他にも『面白いストーリーの設定』というものが面白いストーリーに関係していると自分は考えている。

 世界観(設定)の項でも述べたが、完全なるオリジナルのストーリー(で面白もの)はほぼ有り得ない。

 そこでストーリーに面白さ(斬新さ)を与えるには、役割を変えるという手法がある。

 普通なら、

 1.勇者が魔王を倒す旅に出る

 2.仲間を集める

 3.魔王を倒せる武器を手に入れる

 4.魔王を倒す

 というのが一般的な話の流れだろう。

 これを変えるとどうなるか。

 1.旅に出ようとしない勇者の妹が、兄に代わって魔王を倒す旅に出る

 2.仲間を集めるのだが、料理人だとか戦闘に関係の無い連中ばかりが集まる

 3.なんだかんだで魔王の元へと向かいつつ、道中変わった食料などを手に入れる

 4.魔王に料理を出してみたら、喜んで魔王はそれを食べた。魔族には料理という概念が無かったので、料理された食べ物に胃袋を掴まれてしまい、こんな美味い物が食べられるのなら人間を滅ぼすのは止めようということになる

 このように魔王を倒す、という最終目標は同じだが、過程が全く違う訳だ。

 「つまらない」とは「ありきたり」であること。

 逆に言えば「面白い」とは「普通とは違う」ということだ。

 勧善懲悪なんてもう飽きたという人には、勇者と魔王の戦いより、勇者の妹が魔王の胃袋を掴む物語の方が興味をそそられるのではないだろうか。

 あまりに突拍子もないと物語として破綻してしまうが、そんな奇抜な設定を見事に物語として完成させることが出来れば快挙である。

 つまり面白いストーリーとは、普通とはちょっと違ったことをすればいいということなのだ。これは世界観や設定などと同じ部分と言える。

 キャラの配役を変えたり(勇者ではなくその妹など)仲間を変えたり(戦える仲間ではなく、戦いに関係のない仲間だったり)手段を変えたり(バトルではなく料理だったり)目的を変えたり(倒すのではなく和解したり)といった、方法を本来のものと挿げ替えることで真新しさ、つまり面白いストーリーに変えることができる。

 ぶっちゃけ、ストーリーはそこまで重要ではない。

 重要なのはむしろ構成の方だ。

 設定とキャラとストーリーを有機的に結び付ける『構成』にこそ、物語の面白さに掛かっている。

 とにかくストーリーを面白くするのもつまらなくするのも設定とキャラ、それと構成にかかっているので、ストーリーは自分がやりたい、面白いと思うものをしっかり完成させる必要がある。