燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

〇〇モノ

 ライトノベルには様々なジャンルがあるけれど、新しいものを生み出すことは果たして可能なのだろうか。

 ひとまず今回は、ライトノベルで見られるカテゴリーについて挙げていきたい。

 

 ・勇者魔王モノ

 その名の通り、勇者と魔王を中心に据えて物語を動かしていくジャンル。

 元来は勇者が仲間たちとの旅を経て魔王を倒すというものであったと思われるが、今では一種の属性として扱われている程度のように思われる。

 勇者と魔王という両者は強い因果関係を持っているので、物語を動かしやすい題材であり、昨今では良くみられるジャンルといえる。

 昔なら勇者(主人公)+仲間(ヒロイン)魔王(敵)がテンプレートであったが、最近ではヒロインを勇者または魔王に当てはめている場合が多い。

 話を転がしやすい題材なので、困ったら勇者と魔王という役割を採用すれば物語が作れるという点があり、最近増えているジャンルなのだと推測される。

 

 ・魔法少女モノ

 これまた最近増えている傾向のあるジャンル。

 ヒロインを魔法少女とすることで、ヒロインを戦わせたり物語の中心に据えることが容易に出来る点が魅力なのではないかと考えられる。

 昔の物語でいうと、ヒロインというものはか弱くて主人公に守られる存在であったり、サポート役に徹することが多かった。しかし昨今のヒロインは守られるだけじゃなく、自身も戦うヒロイン(強いヒロイン)が多いように思われる。

 その『戦うヒロイン』という題材として、魔法少女モノというジャンルが最適なのではないだろうか。

 また勇者魔王モノと同じく、少女が変身して戦ったりすれば魔法少女モノになるため、応用が利きやすいジャンルなのではないかと推察できる。

 

 ・学園モノ

 舞台を学校に設定すれば、大体学園モノと言える。

 現実世界を扱ったものであれば、ほぼ学園モノになるのではないだろうか。

 学園モノというだけではあまり発展性はないので、他のジャンルと組み合わされることが多い。

 学園、つまり学校という舞台は誰しもが知っているため、扱いやすい題材だと言える。また、学校であるという条件さえクリアすれば応用も利きやすい。

 学校が舞台である以上、そのまま採用すると派手さに欠けるが、工夫次第で如何様にも盛り上げられる。

 

 ・異世界モノ

 学園モノの反対に位置するジャンル。

 現代で生活する主人公が、何らかのきっかけで異世界(ファンタジー世界)に飛んでしまい、そこで物語が始まるというのがお決まりのパターン。異世界のヒロインが現代日本にやってくる、というのは〇〇モノになるのだろうか。とりあえずここではそれを異世界モノ亜種と呼びたい。

 現代日本の少年(何の能力も持たない)という条件をクリアすれば、異世界に住む人々とのギャップを活かした面白さを表現できるのがメリット。

 

 ・セカイ系

 〇〇モノとは少し違うかもしれないが、ジャンルという意味では同じだと思われる。

 主人公を始めとした周囲の人物の行動が、世界全体に影響を与える、といった内容のジャンル(定義自体は曖昧)。

 世界全体といった規模に対する問題をクリアすることができれば、スケール感を活かした話を展開することができるのがメリット。

 

 ・推理モノ

 所謂ミステリー。謎解き。

 主人公やヒロインどちらを探偵役、助手役にしても違和感が無いので、主人公とヒロインの密接な関係を容易に展開できるといったメリットがある。

 が、やはり問題はミステリーについての部分なので、主人公とヒロインの結びつきを手軽に表現したいからという理由で選択するようなジャンルではないのは言うまでもない。

 

 ・ハーレムモノ

 所謂主人公の周りにヒロインたちが大勢現れるジャンルのこと。

 ただこれだけでは女の子がたくさん現れるだけなので、他の要素を取り入れていく必要がある。

 これだけでメインになるというよりは、サブジャンル的な位置付けだと思われる。

 

 ・戦隊モノ

 所謂変身ヒーローモノ。何故かライトノベルではあまり見ない。

 個人的にはもっと流行るべきだと思う。

 

 ・伝奇モノ

 伝承など現実味のある設定を活かしたジャンル。

 暗いイメージなどが今のライトノベルの読者に合わないのではないだろうかと思われる。

 

 ・戦記モノ

 探せば意外と見つかるジャンル。

 設定上キャラクターも多く登場するし、ライトノベルとの相性はかなり良いのではないかと睨んでいるが、やはり戦争や戦いについての知識が無いと書けないというのがネックか。

 

 ・時代、歴史モノ

 レトロな雰囲気を出したい時に用いられるジャンル。

 レトロにはレトロなりの良さがあると思うのだが、いかんせん今の読者にはあまり受け無さそうに思える。

 過去の偉人の女体化などといった、とっつきやすい設定が必要なのだろう。

 

 ・日常モノ

 のんべんだらりとした日常を面白おかしく展開するジャンル。

 起伏に乏しいので、よほどキャラクターを魅力的に表現できなければ難しいと思われる。

 

 ・VRモノ

 ぶっちゃければファンタジーモノといっても過言ではないと思う。

 現代人がファンタジー世界にいってどうのこうの、という点ではファンタジーというよりも異世界モノに近いのかも。

 ゲームの世界と設定を上手く扱えるのなら一考の価値はあるだろう。

 

 ・厨二病モノ

 主人公やヒロインが厨二病であるという題材を扱ったもの。

 ちゃんと料理すれば面白くなると思われる。

 

 とまぁ一通りジャンル分けしてみたが、実際にはこのようにジャンルに当てはめることは非常に危険ではないだろうか。

 つまり、ジャンルの枠から抜け出せなくなるという現象についての危惧である。

 これらを頭の片隅に置いておきつつも、それらと被らない新たなジャンルを生み出すことが、新人の役目なのではないかと考える。

 と調子に乗ったことを言ってみた。

 まぁ実際にはそう簡単に新たなジャンルなど思いつかない訳ですが。

 『良い奇抜さ』を考えては結局既存のジャンルに後戻りをするという歯痒い日々が続く。苦しい。