燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

ダンタリアンの書架一巻読了

 三雲岳斗の作品なのに面白かっただと……。

 いや、面白かった。

 短編というか短編連作というか。

 幻書という不思議な力を持った本を回収する青年と少女のお話。

 幻書ごとに様々なストーリーがあり、その背景を楽しむ作品といえばいいのかな。

 感じとしてはキノの旅に似ている。

 ダリアンが可愛かった。

 普通に本を回収しつつ、ピンチになったらダリアンを解放(?)して悪魔の力でぶっ倒す、みたいなヒーローモノみたいなお決まりのパターンで進んでいくのかなーと思いきや、ラストの話で主人公たちと同じ感じのペアが出てきて、その二人組はバリバリの中二バトルシーン展開してて「えー」って思った。

 絵本読んでたらいつの間にかBLEACH読んでた、みたいな。

 けど高い文章力から書かれる幻書の物語はなかなか面白かった。

 とはいってもノリとしては児童文学的なので、あっと驚く展開とかは特に無い。予定調和的ではある。

 物語をそこそこ楽しみつつ文章を楽しみたいのであれば、お勧めできる本ではあると思う。

 6点。