燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

PXZ2クリア

 プレイ時間は43時間ほど。計42話。

 エンディングというかエピローグが若干長かったので、実際のプレイ時間は40時間ほどだと思われる。

 ストーリーは前作と同じくらい訳分からんかった。

 金の鎖が出てきて困るぞー。

 逢魔が回収してるっぽいぞー。

 何かヤバい計画してるみたいだから阻止するぞー。

 元の世界に戻るのを目指す&逢魔の妨害をする。

 ってのがラストまで続く。

 クロスオーバーものとしても微妙。

 原作に深く関わっていく訳でもないし、ベガのサイコドライブがうんたら~ってのも結局サイコドライブってベガの力を増幅させる何か機械っぽいもの、ってことしか分からんし、森蘭丸も信長復活だ~とか言ってずっとうろちょろしてるだけだし、殺女も何か前作から使いまわすためだけに復活したようにしか感じられなかったし、VAVAもシグマもシナリオの面で弱すぎるし、パイロンなんて一番扱い酷かった気がする。最終話に久しぶりにやってきたと思ったら普通に倒して終わるし。

 シャドーも何かの伏線か?と思わせてきたのに、普通に原作の世界に帰っちゃうし……。

 なんつーのかな。ボスクラスの敵たちのはずなのに、倒しても「遂に、ようやく倒したぜ……!」っていう達成感がめちゃめちゃ薄い。

 ベガとかも影ではいろいろやってんだろうに、具体的に何やってんのかは分からなくてただのサイコドライブ厨みたいな感じになってしまっているのがすごい残念。鳳凰鏡や紋章を盗んだのに、もっと具体性が欲しかった。鳳凰鏡をどういう活用をしてサイコドライブを強化する、とか。

 んで黄金の種も肩すかし喰らった感じ。

 頑張って阻止するも敵が黄金の種を使ってしまい大ピンチ! それでも仲間と協力して切り抜ける! っていうのを期待したかったのに、普通に奪い返しちゃうし。じゃあ逆に自分たちが種を使ってパワーアップやな! って思ったのに普通に返しちゃうし……。

 やっぱこのゲームはキャラ同士の掛け合いのためだけにプレイする感じかなーと思う。必殺技のカットインはかなりパワーアップしてるけど、モーションというか演出面では前作の方が上だと思ったし……。

 乙姫とかたろすけとか出てくるけど、ほぼ1話しか活躍しなかったし。

 御剣も同じ。せっかく出てきたのにまともな出番が無いまま終わってしまうとは……。

 竜宮城で突然始まった裁判では、ようやく成歩堂のかっこいいところが見られると思ったのにギャグ的な流れで終わっちゃうし。

 クロスオーバーものではキャラの一人一人に大きな見せ場が欲しいのに、そういう見せ場が殆どなかった。まぁ一人ひとりじゃなくても、せめて一作品ごとに活躍するシーンが欲しいというか。なんつーか掘り下げが浅い。

 あと、章と章のつなぎ目も何か雑。

 次の場所に移るのにそこそこのアクションを要するはずなのに、場面暗転しただけであっさりと次のシーンに移ってしまっていたり。

 特にラストがちょっと酷かったと思う。

 崩れかけるラストダンジョンに裏嶋がギリギリ駆けつけてきた! っていういい場面なのに、大してキャラたちのリアクションもないし、乗り込む描写もないし、正直ここはマジで「えええええ」って感じた。

 ていうか今回敵キャラの扱いがほんと雑だったと思う。

 敵も敵なりに色々と画策しているはずなのに、その姿が全然見えてこなかった。その結果、主人公たちと鉢合わせて流れでバトルしてるだけのような展開になってしまっている。

 そんで、いろんな世界を回ってる感も非常に薄かった。

 前作では、各キャラたちが自分たちの居た世界に戻ってきた……と思ったら、そこは自分たちがいた世界ではなくて、見た目が同じなだけの別世界だったっていう設定だったと思うんだけど、今回はちゃんと各地を巡っている間に、ちゃんと自分たちの世界にいってるっぽいんだよね。

 でも今回は元の世界に戻るのがメインじゃなくて、金の鎖をどうにかするのがメインだから、元の世界に戻ってもそこでみんなとお別れする訳じゃなく「世界を救うために零児たちに同行し続けることを選ぶ」ってのはいいと思うんだ。

 しかし元の世界観でも、現地のキャラや住民たちが出てくる訳でもないし、正直前作の「似ているけど異なる世界(世界の見た目が似ているだけなので人がいない)」と「キャラたちの元の世界(原作準拠のはずなので人々がいるはず)」の違いが何も出てないんだよね。違うはずなのに、違いが無い。すっげぇ残念。

 だからまとめると、前作のロックマンXシリーズのアイリス絡みのような原作に深く突っ込んでる話とかが欲しかったのに、そういった「原作に突っ込みつつ、それに他作品キャラを絡ませていく」という自分の望むクロスオーバーな展開は無かったかな……という感じ。

 まぁメインのストーリーが良ければいいんだけど、その肝心のメインストーリーが「何か良く分からないけどとりあえず金の鎖を追う」っていうすごくおざなりなストーリーってのが問題なんだよなぁ。明確な目標が無いのにストーリーに入り込めるわけがない。

 キャラの活躍、という場面だけで見ると、コスモスがことあるごとに敵を感知したり異常を感知したりで、そういった意味では活躍していた。

 でもクロスオーバーというからには、そのキャラ独自の設定を活かしたストーリーを期待したかった……。勿論作品によってはそういう展開をしにくいことも分かるけど。

 龍が如くだったら、もっとヤクザという特性を生かしたストーリーが欲しかったし、ゴッドイーターだったら因子を掘り下げた展開を期待したかった。/hackではAIDAとかってのが出てきたけど、それだけじゃなくもっとスケィスについて深く突っ込んで欲しかった。これじゃあ「気になったら原作買ってね!」という販促感しか出てないよ!

 そんな中、特にアティだけはいてもいなくても変わりない立ち位置だったってのが悲しかった。もうちょい活躍させてあげてマジで! 前もそうだったけど、ソロ参戦だとほんと出番少なすぎて困る。

 スペチャン5では踊りエネルギーとかっていう設定を持ってきてはいたけど、それはこの作品での「気」や「魔力」というのとほぼ変わりなかったし、もっと踊りエネルギーならではの展開が見たかった。いっそ一部で音ゲー要素入れてくるくらいしてほしかった。

 けどまぁ掛け合い要素やネタ要素は満載だったし、そっちの意味では充分楽しめた。

 ただその分、原作を知らなくても惹かれるストーリー展開、というものは無いので、やはり知ってるキャラ同士の掛け合いで楽しみたい人向けの作品かな、という感じ。

 あとは戦闘についてのシステムは進化したけど、戦略性を深めるためのものというよりは、より無双するためのシステムという感じで、シミュレート的な意味で頭を使ったりするものではない。進化といえば確かに進化だけど、微進化。スキルが弱くなったりで、良くも悪くもバランスが取れてしまっている。

 結論から言えば、ゲーム性(バトル性)やストーリーなんてどうでもいい。キャラ同士の掛け合いが見たい、という人でなければお勧めはしにくい。相変わらず戦闘には時間がかかる。

 二周目はこれからなので、追加されるシナリオとチャレンジマップによるゲーム性に期待したい。