あまからカルテット
誰が何と言おうとも、百点満点中の百点を超える作品だ。
絶対に面白い。
一般小説であってもキャラが大事というのがよく分かった。
登場人物が全て魅力的。
悪人っぽい人物は出てくるけど、純然たる悪ではないのが好き。
もっと掘り下げてほしいとか、思うところは色々あるけど、この小説は、これはこれでいいのだ。
この四人の友情が、永遠に続きますように。
一体どうやってこの作品は生まれてきたのだろうか。知りたい。
もしこれが経験から生まれてきたものだというのなら、人生経験に勝る武器はないだろうなぁと強く思った。
あと60ページでどうやって終わんの!? とやきもきしたが、一部にはご都合主義と言われるのかもしれないけど、これはこれでいいのだ。群雄割拠風に、全てが繋がって、同じ地点で終わりを迎える。そしてそれがハッピーエンドである。ならば何も文句など無いじゃないか。
そして、短編小説というものの恐ろしさを味わった。
あれだけ短いページ数の中に、あれだけの登場人物の魅力を詰め込むことができるだろうか? いや、できまい。
小説家の恐ろしさを思い知った。負けてはいられない。