燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

スクライド観た

 いやー……よかったわ。

 でもこれハッピーエンドじゃないよね。この先も物語が続いていったら破滅の未来しか見えない。

 

 キャラも大体みんな好きなんだけど、クーガーが特に好きすぎてやばかった。

 ほんとにやばい。クーガーマジで好き。こんなかっこいいキャラ初めて見た。

 そんで君島も好き。こういうな、凡人がな、意地張るの見せられると弱いんだよ……。

 

 思ったのは、面白いアニメってのは初っ端での掴みが上手いなぁということ。

 世界観を提示しつつ、主人公の魅力を見せつけるのはほんともー見事としか言いようがない。

 冒頭で主人公の非日常と共にアクションを見せつつ、日常ではダメ男っぷりを描写。しかし裏では何でも屋という血生臭い稼業をしているというギャップ。

 主人公たちははぐれ者という弱者の集団に属していつつ、そんな中で主人公は圧倒的な力を持っている。でも! 敵対する部隊のトップには負けてしまうっていうバランスがね、いやー素晴らしい素晴らしい。

 この劉鳳がカズマにとって宿敵(ライバル)から好敵手(ライバル)に変化していく様がね、もう王道少年漫画を地で行ってる感じがね、たまらんのですわ。

 

 でもまぁ気になる面が無かったわけじゃない。

 水守とか最初はめっちゃ賢女感出してて、いやぁめっちゃ魅力的なヒロインだなぁという感じだったのに、2クール目からはただリューホーリューホー連呼してる馬鹿女に成り下がっちゃった感じが非常に残念だった。

 正直そこまで劉鳳に執着する理由が薄いと思うんだよね。作中では一目惚れとしか描写されてなくて、いやいや最初はそれでいいかもしれないけど、七年経って再開して、新たな魅力に気付いたとかではなくただ一目惚れをずっと最後まで引き摺ったままってどうなのよ? という感じがマジで残念だった。

 物語終盤にいわゆるラストダンジョン的な場所に挑むわけだけども、身柄を狙われ点のに味方の制止を振り切って向かう意味がマジで分からなかった。

 私にも出来ることがあるはずだから……! って、ねーよ! としか言いようがない。

 そんな役立たずが敵地に向かうのに有能キャラ(橘くん)が村に残るって……と、ここら辺が違和感ありまくりでしっくりこなかった。

 で実際ラスダンに向かった訳だけど、ここまでして役立たずピーチ姫を乗り込ませたんだ、きっとめっちゃ活躍するに違いない! と思ってたら、どっかにメインシステムがあるはず! それを探しましょう! と闇雲に動き回るという……。

 それを実際に壊すのは水守じゃなくて偶然遭遇した味方だし……やっぱお前来た意味ないやん……っていう。

 残念と言えばシェリスも悲しい。

 初期から登場する割に活躍する場面がほぼなく、ようやく出番か! と思ったらすごくあっさりした回想をするだけで掘り下げ終了。役目を全うしてしまう。

 なんでだよ!!!!! いかにも二大ヒロインの一角ですみたいな立ち位置に見えてたのに殆ど出番無いんだよ!!!!! いくらスクライドが男の物語だっつってもこれはあんまりだろ!!!!!

 しかしそれでも水守よりはマシな描かれ方をしていたと思う。合唱。

 

 そんで12、13話な。

 なんだよ君島、カズマとイチャイチャしやがって! ……と思っていたらこれだよ。これだよ! マジかよ! って思わず呟いちゃっただろ! 君島ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 クーガーもな。

 カズマの兄貴分みたいなことを匂わせるのに直接的な描写が一切無かったのが悔しい。

 これが受け手に想像の余地を残すということなんだろうか。

 でも個人的なことを言えばもーちょっとくらいカズマとどんな過去があったのかが知りたかったなぁ。

 

 と、ちょっと文句を言い過ぎてしまったけど文句はそれくらいなので、全国の少年少女たちは必ずこの作品を見るべき。

 とにかく熱い。滾る。カズマの生き方は不器用だけど正しい生き方なのだと思う。

 いや正しくもないのかもしれない。それでも真っ直ぐ生きることの大切さを教えてくれる、そんな作品だと思う。

 

 もう少しヒロインの扱いを上手くすればマジで非の打ちどころのない作品だった。まぁ男の物語だからヒロインに力を入れなくてもいいのかもしれないけどさー。ちょっと惜しい。

 2クール目は総集編っぽい回とか尺稼ぎに見えてしまう回があったりちょっと残念だったけど、1クール目はマジで最高なので勢いのままに見てもらいたい。

 個人的には劉鳳もなーちょっと微妙だったかも。

 所謂イケメン復讐者キャラ枠で、本質的にはカズマと同じでヒロインたちに好かれるような奴か? という感は少しあった。今の劉鳳を見てやれよ! とヒロインに言ってやりたい気持ちもある。

 

 けどまぁそんなことはどうでもいいんだ。

 熱いところは熱く締めて、切なさや悲しさをきちんと表現できている。それだけで評価できる作品なんだ。

 男だけを見ろ! 女なんてな邪魔だ! 必要ねぇ!

 カズマの中の人の演技も素晴らしいので男臭さ成分を補給したくなったら是非見て欲しい。そんな作品。