文章力なー
文章力っていうよりは表現力と言った方が正しいかもしれない。
分かりやすい文章であればそれでいいのかもしれないけど、やっぱりセンスのある文章っていうのにはあこがれるなぁ。
今までそこそこライトノベルを読んできたけど、文章力(表現力)で一番すごいと感じたのは吉田直(トリニティ・ブラッド)だと思っている。
冲方丁も表現という意味では素晴らしいんだけど、結構状況が分からない場面が多いので、総合的な文章力(分かりやすさ+表現力)では吉田直がいいなぁと思う。
まー文章力っていうのも曖昧な言い方だけどなー。
竹宮ゆゆこ(とらドラ)の文章も嫌いじゃないんだけど、あれは何と評したらいいのか分からない。多分、リズムとかテンポが良い、というのが割と正しい言い方なんだと思うんだけど。表現自体は普通なんだけど、なんかこう……なんつーのかなぁ。決して読みやすい訳じゃないんだけど、何かいい感じ。一人称を三人称ぶって書けばああいう感じになるのかもしれないけど。ちょっと狡いよね。まぁ漫画的な読みやすさとでも言うのか。
読みやすいという意味での文章力では賀東招二(フルメタル・パニック)が好きなんだけどさー。けどまぁコップクラフトはちょっと淡々としすぎで面白みが無いと思う。好きだけど。
勿論秋山瑞人(イリヤの空)も好きなんだけど、あれは表現(単語とか言葉のチョイス)がどーのこーのってより、普通の言葉で、普通の言葉なのに、でも何か凄さを感じる文章というか。至って普通の文章を小説的な技巧で限界まで高めるっていうのかなぁ。
あれだよね。物凄いただの正拳突きっつーか、そんなん。
吉田直のは超絶技巧の奥義とかかな。自分の感覚だけど。
あとは浅井ラボ(スニーカー版されど罪人は竜と踊る)とかもいい意味でくどくて好き。個人的に相当好き。
でもその文章ってもの自体が厄介なんだよねー。
難しい言葉を使えば素晴らしい文章になるかというと、そうではないし。
逆に誰にでも分かるように細かく書けば分かりやすいかというと、そうではないし。
読みやすい、分かりやすいという意味での文章力というのは、出来るだけ言葉を減らすことで生まれるものなんでしょうなー。
青春ラリアットの二巻の最初の方とか、作者としては良い文章を書いているつもりなんだろうけどクソ分かりにくくて全く読む気起きねーし、っていう文章だし。
文章を長くして詳細に表現することが分かりやすいということではないっつーかね。匙加減なんだろう。その匙加減を見極めることが果てしなく難しいんだろうけど。文章の長さという意味でも、言葉の難しさ(その言葉がどれだけ読者に馴染んでいるか)という意味でも。
ま、そういう文章云々ってーのはまずストーリーがあってからの話でしょうけどね!
いとしんどし。