燃え燃えキュン

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魅力的なキャラとは

 魅力的なキャラ、っていうのはいまいち良く分からない。

 自分が魅力的だと思うキャラでパッと思いついたものを挙げると、相良宗介(フルメタ)と球磨川禊(めだかボックス)が該当する。

 他にも最上の明医キングオブニートの最上義明とか、ヘブンズランナーアキラのアキラなどが思い浮かぶ。

 ではこいつらに共通するものとは何か? というと、やはり変人という点ではないだろうか。

 変人さでいうと、宗介とアキラの二人がトップクラスだと思われる。

 戦争ボケで、学校という平和な環境で戦争思考で生活する宗介。

 顔面凶器で常にフハハハハ!と高笑いするアキラ。それでいて仲間想いで友情に餓えている。行動原理が「仲間」に集約しており、キャラのブレが全くない。

 あ、もう一人思い出した。

 「だがしかし」のほたるも、近年稀に見る良キャラだと思う。

 ココノツを駄菓子業界に引き込む、という点で一貫しており、なおかつバイタリティに溢れている。せっかく巨乳で美人な女の子なのに、考えていることは全て駄菓子。思考回路は全て駄菓子に直結する。正直言って相当魅力的なキャラだと思う。

 

 とまぁ魅力的なキャラには「変人」というレッテルが張られている可能性が高いことが分かった訳だが、しかしそういった魅力的な変人が生み出せるか? と言ったら、答えはNOとなる。

 まず第一に、変人は書きにくい。

 当然だ。変人というのは身近に数が少ないないから変人なのであり、つまり参考にしたくても参考できないというのが、まずある。

 次に変人をいざ作ったとしても、それがちゃんと魅力的になるかというと、そう簡単にはならないと思われる。ただの変な奴、で終わる可能性が非常に高い。何故かと言うと、まず変人についての参考文献が無いからだ。変人といっても様々な種類があり、その中から良質な変人をチョイスするのは難しい。

 変態性を保ちつつ、魅力的なキャラに仕上げる。これは相当な難問だ。

 そもそも変人というもの自体が良く分からない。

 分からないものを作れる訳がない。

 そして良い変人には「突き抜けている」「貫いている」という要素が必要な訳だが、一般人には突き抜けた変人を作ることなどできない。加減が分からないのだ。

 しかし、上記のキャラを眺めていると、ある一つの点に気付いた。

 つまり、彼ら彼女らは行動原理が一貫しているという点だ。

 だが、その一貫した行動原理を自分が作りたいと思っているストーリーに上手く組み合わせることができるか、というとまた別の話……というのが辛いところだ。

 ストーリーにマッチした変態性=行動原理が欲しい訳であるが、これがなかなか難しい。

 そもそも変人というのは常人とは異なる、という訳であり、一般人が多いであろう読者に共感を持ってもらうのは難しい。

 しかし共感を持ってもらおうとすると、下手すると個性が平凡なものとなり、結局ただの変な一般人、という目も当てられない状況に陥ってしまうだろう。

 そういうことを考えると、「陸上」と「友達が欲しい」という要素を上手く結びつけたヘブンズランナーアキラは快作だと言えよう。簡単なように見えて、実際クソ難しい。

 先ほど、変人は共感を得にくい、と挙げたが、中には変人でありつつ共感を得ることに成功したキャラクターもいる。

 それが先ほどにも述べた球磨川禊である、と自分は思う。

 彼の魅力を表現することは難しい。

 弱いのに強いのに弱いのにカリスマがある、と言った感じだろうか。

 弱者的一般人がチート能力と一般人的な普通の男の子の思考を持ちつつ、どこまでも歪んだ性格、という奇跡の配分がなされているように思える。

 おっぱい好きだしスケベだし、それでいて主人公になりたいというような少年であれば誰もが思う夢を持っていて、それに相反するような凶悪な悪者的能力を持っていて(まぁ実際登場時は敵だけど)、それでいて歪んでいる。

 結局このキャラは、その歪みこそが魅力だったのではないかと自分は思う。

 じゃあその歪みとやらを説明してみろよ、と言われれば説明したいところではあるのだが、どうも上手い表現が思いつかない。ああいう狂った思考というのは、いかにして思いつくものなのだろうか。まぁ独自の価値観ってやつにヒントがあるような気はしているが、正直まだ言語化できない。

 他にも変態的で魅力があるキャラと言えば武装錬金パピヨンが挙げられる。こいつも、武藤と決着をつける、で常に一貫した行動原理を持っていた。

 

 まぁ結局のところ、普通な奴に魅力は感じられず、変な奴にこそ魅力が宿る。あなたの作りたい物語にマッチする変人を考えなさい、ということだろうか。

難しすぎるだろ。