燃え燃えキュン

小説読み書きレビューしたりゲームの考察についてのブログ

やっぱ冬ってクソだと思う

 オレの欠片ほどのやる気さえ冬の寒さは奪っていく。

 寒さのせいにして云々って、まァお偉い方は言うのかもしれんけど、実際寒さのせいで何もやる気にならない、やる気になっても瞬く間に霧散していくのはやはり寒さのせいだし、やはり冬はオレにとって悪でしかない。

 冬になる度に、二月のあの頃、家出した時のことを思い出す。

 家出なんてしょっちゅうだったけど、冬に家でするのは危険だったなぁ。

 あれは寒すぎた。寝ようと思ったけど、あまりに寒くて目が冴えて……冴えて?

 いや違うかな。冴えるというよりも、寒さのせいで意識を閉じることを許されなかったとでもいうか、そんな感じか。とにかく冬の夜に外で寝るのは不可能だった。目を瞑ることさえ難しいくらいの寒さだった。

 それ以来かなぁ、冬がますます嫌いになったのは。

 とにかくオレは寒いのが嫌いだし、動きたくないのも間違いなく冬のせいだ。元々自分が怠け者だってことは理解しているけど、寒さはそれに拍車を掛ける。

 だからやる気が起きなくても、仕方ないと思わなくもない。

 情けねぇとあざ笑われようが、苦手なものはどうしたって苦手だ。苦手なものは、どうしようもないから苦手なのだ。

 本心ではもっと行動しなきゃと思うんだが、どうしても寒さが気になり動けない。炬燵に両足両腕突っ込んで、そこから動きたくない。顔すら炬燵に突っ込みたい。鼻先が耳が冷たいのすら我慢できないしたくない。今こうしてノートパソコンをタイピングしている腕だって寒くて今すぐ布団に突っ込みたいくらいだ。

 ああ嫌だ冬は嫌いだ。

 ガンガン暖房を付けて家中、玄関からトイレの中まで二十五度くらいの室温を保てるくらいの財力と無駄遣いできる資源がこの世にあるのならそうしたい。

 ハワイに行きたい。せめて沖縄に。

 沖縄なら今時でも二十度はあるだろう。高2の頃、十二月の沖縄に行った。海に入るには寒かったけど、それでも地元とは比べならないほど暖かかった。

 飛行機に乗って、こっちに戻ってきた時はあまりの寒さに絶望し、沖縄の暖かさをついさっきまで味わっていたはずなのに一瞬にして恋しくなった。飯は不味かったけど、沖縄はいいところだと思う。

 そうだな。金持ちになって、ハワイにでも別荘を建てよう。そうすりゃ今よりかは多少幸せになれる気がする。

 でも、ハワイに別荘立てられるくらいの金持ちになると仮定して、そこに辿り着くまでの苦労と見合った価値のあるものなのだろうか、ハワイの別荘とやらは。

 結局のところ、ストーブを点けて、自室から一歩も出ずにいられる生活が、相対的に見て一番良いのではないかと思える。それが出来るのならいいのに。

 実行は容易だけど、外的要因がそれを阻害する。

 ああ、早く夏が来ればいいのに。